AIが得意なこととは?ビジネス活用において覚えておきたいこと

1+

AIはあらゆる課題を解決に導いてくれる万能な存在として語られることがありますが、果たして本当にそうなのでしょうか。IT業界に限らず、AIは多様な業種での活用が検討されていますが、ビジネスの成功を実現するためにはAIの特性を正しく理解しておかなければなりません。 

そこで今回は、AIが得意なことと不得意なことを紹介するとともに、活用事例やビジネス活用へのヒントについても詳しく解説します。 

AIの特性

まずはAIの特性を正しく理解しておきましょう。AI=人工知能といっても、決して万能な存在ではなく、得意なことと不得意なことがあるのです。 

AIが得意なこと

AIが得意としているのは「膨大な学習データの中から傾向を分析し、明確なゴールとして定義できる課題」です。たとえば、経路が数千、数万通りものパターンがある極めて複雑な迷路において、出発地点と到着地点を定め、最短距離でゴールできる経路を割り出す、といった問題です。 

ほかにも、人間が笑っている写真や怒っている写真、悲しんでいる写真など、膨大な学習データを事前に読み込ませておけば、カメラの前に立った人がどのような表情をしているのかを分析することもできます。 

 

AIが不得意なこと

反対に、AIが不得意なことは「ゴールが明確ではなく、定性的な課題」や「十分な量の学習データが用意できないもの」です。 

たとえば「センスの良い服を選ぶ」という課題があったとします。しかし、一口にセンスといっても、個人の好みや嗜好に大きく左右されてしまいます。自分の嗜好パターンを学習させ、パーソナライズした傾向を分析するのであれば可能ですが、万人にとってセンスの良い服を選ぶということは極めて難しい課題です。 

また、学習データが十分ではない場合もAIの分析結果に大きく影響を与えてしまいます。たとえば膨大な画像データの中から「犬と狼を見分ける」という課題を与えた場合、犬と狼の学習データが数枚ずつしかないとAIは両者の違いを見分けるポイントが判断できません。 

 

AIの活用事例

AIの特性を活かし、ビジネスへの活用を検討したとき、どのような事例が考えられるのでしょうか。 

需要予測

スーパーやコンビニなど、特に私たちの生活に密着している店舗は、その日の天候状況や周辺で開催されるイベントなどによっても売れ行きが大きく変わってきます。過去の販売データを学習データとして活用することで、翌日の天気予報やイベントの開催予定、新商品の発売日など複数の要素をもとに需要予測をたてることができます。 

 

マーケティング支援

新商品の開発や生産体制の検討などに役立つのが、マーケティング支援です。たとえば店頭に設置されたカメラなどにより、特定商品を購入する消費者の年齢層や性別などの属性を瞬時に判別できるほか、SNSなどの情報をもとにトレンド収集に役立てることもできます。 

 

バックオフィス業務支援

AIを活用した業務支援ツールとしてRPAがあります。PC上で行う作業内容をAIに学習させ、定量的で膨大な事務作業を効率化します。本来、RPAはPC上で完結できる業務が対象となりますが、手書き文字認識機能を搭載したOCRなどを併用すれば、紙に書かれた文字をデータ化し、RPAで処理させることも可能です。 

たとえば取引先や顧客から手書きの申込書をFAXで受領し、システムに打ち直してデータベース化するといった作業も一気に効率化するはずです。 

 

物流の効率化支援

荷物の取り扱い量が増加傾向にある物流業界では、効率的な配送のためにトラックの走行ルート選定や物流ボリューム予測にもAIが役立ちます。配送先の住所や荷物の数、渋滞情報などのデータを組み合わせることで、最短ルートでの配送が実現できるでしょう。 

 

AIのビジネス活用のヒント

AIをビジネスに活用するとき、ぜひ押さえておきたい本質は何が挙げられるのでしょうか。今回は3つのポイントをピックアップします。 

ビッグデータが不可欠

AIには膨大な学習データが必要であることを紹介しました。これを実現するにあたって、極めて重要なのがビッグデータとよばれるものです。ビッグデータとはその名の通り「膨大な数の多種多様なデータ群」のことを指します。しかし、データの種類や要素によっては人間の手によって地道に集めることは現実的ではなく、IoTのセンシングデバイスによってビッグデータが収集されることもあります。 

 

解決すべき業務の見極め

ビッグデータが収集できたとしても、解決すべき課題とゴールが明確に定義できるものでなければなりません。たとえば会社の経営課題を解決するために新規事業開発が求められることがありますが、AIは創造的な仕事に向いていません。「0から1を生み出す」ということは、過去に例のない大胆な発想や考え方が求められるものです。当然のことながら学習データを用意することは難しく、どうしても人間でなければ解決できない業務もあるのです。 

 

複数の解析技術を併用

AIを構成する技術的な要素は複数存在します。たとえば人間の声を認識するためには音声認識、言葉の意味を理解し最適な返答をするためには自然言語処理、画像を認識して顔認証や指紋認証などに役立てる際には画像認識があります。 

ビジネスという実用的な用途にAIを活用する場合、ひとつの技術だけでは解決できない問題に直面することも多く、複数の要素技術を併用して検討することが求められるのです。 

 

1+

上記の記事に関するお問い合わせやシステム開発に関するご相談はこちらへ

お問い合わせページ